均質な箱の家 / KOHEI House

建主の主な要望は, 「内外打放しの箱型であること」 「開放的な浴室とそこから眺める植物温室を設けること」 「容積対象外の地下空間を玄関・車庫等に有効活用すること」 であった。

建物の配置計画では,敷地の最適な場所に箱を置き,残された余白に車庫と庭を設けるという配置が必然的に決定される。その結果,建物の4つの立面は,道路及び更地の隣地から全て見渡される配置となる。このため,立面計画では「外周全ての壁面に窓・雨樋・設備配管等の建築要素をいっさい露出させない。」というルールを設けて設計をすすめることとした。

具体的には,縁側・内庭・設備濡縁(雨水縦管・室外機置場)・内出窓を設け,それらを外壁と面一のエキスパンドメタル・ルーバー等の緩衝材で被うことで,均質な箱型立面を実現している。

室内は,各室に2つの出入口を設けることで動線に行き止まりのない間取とするとともに,壁に同化した引戸を設けることで,伝統的和風住宅にあるような空間の連続性,回遊性を獲得している。

この住宅の最たる癒し部屋は外室(植物温室)であり,熱帯園のようなリゾートスパをイメージし計画している。その全面トップライトの空間は,ガラス壁で仕切られた浴室・洗面室・個室と一体的に連続した空間であり,スリット床開口や空調により下階の広間や台所とも連接している。

用途地域     :第1種低層住居専用地域
防火地域     :防火指定なし       *法22条区域
建ぺい・容積率  : 40% 80%
外壁後退距離  :前面道路から1m
高度地区     :第1種高度地区
RC造 地上2階地下1階
敷地面積  :242.58㎡(73.38坪)
建築面積  : 90.82㎡(27.47坪) *37.43%<40%
延床面積  :181.99㎡(55.05坪) *75.02%<80%
建築物全体 :247.89㎡(74.99坪)

リゾートスパ/浴室から眺める植物温室
設備濡縁・内出窓/外壁外廻りに開口部なし
エキスパンドメタル/外廻りに給排気,配管,室外機を見せない
部屋に2出入口/行き止まりのない回遊空間
トップライト・スリット/光の可視化
暗さ(黒)と明るさ(白)/和と洋の対比
外室(植物温室)/熱空気の利用・補助冷暖房